折本ひとみの基本姿勢折本ひとみの基本姿勢
浦安市の復興と災害対策

自然災害は突然にやってくるものです。
しかし、突然にやってくることにも、可能な限り備えることが必要です。
最近では、御嶽山の噴火や、広島の土砂崩れなど、記憶に新しいところですが、噴火に備えての警報の検討は十分だったのか、土砂崩れの危険性を周知できなかったのか等、天災を人災にしないための手は尽くしてあったのかが、今問われています。
この「天災を人災にしない」ために手を尽くすのが、行政の役割だと私は思います。
例えば、浦安市でも、4年前に集中豪雨による冠水がありました。明海地区のシンボルロードに水があふれ、車も十数台浸かって動かなくなり、市は巨額の賠償金を払いました。
この時は、市が排水ゲートを閉め忘れていたという、本当の人災だったのですが、海抜0メートル、そして排水溝が細い元町地域では、ゲリラ豪雨によっていつ被るかもしれない災害です。市は排水基本計画で、被害想定額792億円とし、排水溝を時間50ミリ対応から60ミリ対応にする計画を立てていますが、計画期間は50年、事業費も国待ちということです。近年のゲリラ豪雨の頻度、そしてその猛威を鑑みると、時間雨量のさらなる検証が必要ですし、排水基本計画で雨水管取り換え49億円となっているところを上積みしてでも計画を進めていく必要があります。
また、「天災を人災にしない」策を打つために、浦安市には喫緊の課題があります。
液状化対策です。
大震災による液状化は、まさに、「天災が人災」になった例だと思います。液状化に備えていない宅地を買った市民が、液状化で傾いた家屋や道路に苦しんでいる。
では、液状化を防ぐ手はなかったのか。今市内では、これが人災かどうかをめぐって、裁判になっている例が多々あります。これまでは備えていなくて人災にしてしまったが、これからは備えて人災にしない。市としては、それぐらいの覚悟で液状化対策にあたるべきだと考えます。
また、「液状化対策なくして復興なし」。
浦安の復興のためにも、液状化対策は必須です。液状化対策が、「災害に強い街・浦安」をつくる要になるのです。
しかし、市の現在の体制では、本気で液状化対策に取り組んでいるとは言えません。市の担当は3人体制で、住民のコンセンサスをとるやり方も住民にまかせるなど、地域コミュニティに悪影響をおよぼしています。また、液状化対策事業の工期をめぐって、復興省と市とのずれが生じていることは、先日の新聞報道でも周知の通りです。液状化対策の見直しは、必ずやっていかなければならないことです。
行政として、市民の安心・安全を担保し、生命・財産を守る、このために手を尽くします。

急激な高齢化に対する対応

私も若いころには、60歳というと、定年、退職、年金、ゲートボール、などといった言葉から連想されるお年寄り像を思い浮かべていました。しかし今は、友人・知人、どなたを見ても、60歳はまだまだ若い!という実感があります。そして、60歳は第二の人生のスタートを切る歳だと思っています。
例えば、これまでの貴重な経験を活かして起業する方、今までとは違った働き方で仕事を希望する方、定年まで仕事一本でできなかったボランティア活動を始める方、新たな趣味や習い事を始める方、そうした方々のサポートをしたいと考えています。
こうしたサポートをする体制をつくることで、高齢世代の雇用・生きがいづくりにつながり、結果、健康長寿のまちづくりができると思います。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、浦安市はこれから本格的な高齢化を迎え、2035年には65歳以上の人口が、2005年の約3、3倍になると予測されています。この増加率は全国1位で、浦安は、日本で最も急激に高齢化が進むことになります。
浦安市は、確かに今は財政的に恵まれています。しかし、市の規模は決して大きくはありませんし、復興予算も590億円の内、268億円は市民の税金と借金で賄う現状です。ですから、大規模な施設建設など、大型財政出動は考えられません。大切なことは、長期的な人口推計や財政見通しをしっかりたて、急速に進む「浦安市の老後」に備えることです。そんななかで、健康長寿のまちづくりは、医療・介護費の削減にもつながり、「浦安市の老後」の備えとして大変有効だと思います。
しかし、もちろん施設サービスもなくてはならない高齢者施策です。
私は市内で保育園を35年間やっていますが、園の恒例行事として、子どもたちを連れて、市内の老人ホームを訪ねています。そこで、おじいちゃん、おばあちゃんに、お遊戯を披露したり、いっしょに歌を歌ったり、手遊びをしたり、みんなで楽しい時間を過ごします。そして、「また来ますね」のご挨拶の時には、子どもたちをギュッと抱きしめながら、「待ってるから、絶対また来てね」と涙を流される方もいらっしゃいます。子どもたちも、こんなに愛おしんでくださる方々に、慈しみの気持ちを自然と抱いています。相互に、とても素晴らしい影響を与え合うのです。
こうした経験から、私は、初めて市議会議員になった時から、空き教室などを活用した、お年寄りと子どもが一緒に過ごす施設づくりを、公約として活動しています。
お庭を挟んで、子どもたちの施設とお年寄りの施設があり、お昼ごはんを一緒に食べたり、休み時間には、お庭でいっしょに遊んだり、お話をしてもらったり。
人生の大先輩と、次世代を担う子どもたちが和気あいあいと過ごす場づくりは、「住み続けたい街・浦安」づくりにつながると確信しています。

減税(市民のみなさんと取り組んでいきたいこと)

私の娘は、出産後2か月の時に、震災にあいました。生後二か月の我が子を抱きかかえ、都内から帰ってこられない夫に連絡もつかず、テーブルの下で余震におびえながら、一晩親子して泣いていたそうです。その後は、自分はおろか赤ん坊の沐浴もままならず、日を追うごとに黄砂のように舞う噴出土砂に、洗濯物も干せず、窓も開けられずの生活が続きました。一度、被害のなかった元町に引っ越しましたが、一年半後にやむなく、浦安を出ていきました。
また、浦安から豊洲に移る子育て世代が数あることが、先日の新聞報道にもありました。実際、私の知り合いにもそうしたご家族が複数います。より安心安全な地を求めるのと同時に、震災など非常時になるべく子どもの近くにいたい、通勤時間をより短くして子育てに時間を使いたいといった親の意向の表れという記事でした。こうなると、浦安が豊洲に勝つことは物理的に無理なように思えてしまいます。
子どもは社会の宝です。浦安の宝です。
子育て世代に、浦安に移り住んでもらって、浦安で育った子どもが、また浦安で家庭を築く。持続可能な街づくりのためには、都市間競争に勝っていかなければなりません。液状化は浦安の大変なディスアドバンテイジです。ですから、液状化対策・災害対策は必須です。
また、不動産を持たない人たちが浦安を離れていく中、残った人たちはせっせと都心に働きに出て、子どもたちも都内の学校に通わせている状況を鑑みると、子育て支援・特色ある教育施策は、見せかけではなく、実のあるものをすぐにでも実行しなくてはなりません。
一方、浦安を終の棲家と考えている中町世代は、固定資産税、相続税等から地価が上がることは望んでいません。また、当然物価も上がるので、どんどん住みにくい街になっていくことになります。ただ、この中町世代も、子育て世代の一助の役割を担っていますので、浦安には絶対欠かせない世代です。ですから、高齢世代の雇用・生きがいづくりの場の創出は、かなり重要です。
以上のような浦安の現実を直視すると、浦安に移り住んでもらうどころか、浦安からの人口流出をどのように防ぐかの策もぜひとも考えなくてはならないことです。それが、都市間競争に勝って、浦安を選んでもらうということです。
この都市間競争に勝つ方策の一つが、減税だと私は考えます。
財源がない都市では絶対にできないことですが、現在浦安市には、市民のみなさんの血税により、他の自治体に比べて財政調整基金も多く、他の基金も積み立てる力があります。また、本来30年償還計画の市債を、10年償還にするぐらいの余力があります。しかし、本来、インフラ整備費は、今現在税金を払っている人たちが全て負担するべきものではなく、将来受益者まで平等に負担するべきもので、長期償還があるべき姿です。このように、現時点では、市民サービスを今より落とすことなく、減税の財源が考えられるのです。
以上、都市間競争に浦安市が勝つ方策として、時限減税の検討を、市民の皆さんと共に始めたいと思います。