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今週のひとこと Vol.69 「時待ち」

 <今週のひとことVol.69 2005.3.26>
 

内閣府がまとめている「日本21世紀ビジョン」の最終案が明らかになりました。
「日本21世紀ビジョン」は、「今後四半世紀を睨み、構造改革により実現される『この国のかたち』を明確かつ体系的に示すことにより、国民の間の認識の共有を図るものである」というもの(経済財政諮問会議HPより)。要するに四半世紀後の2030年までに、構造改革を行ことで実現を目指す日本の姿・ビジョン示しているものなのだそうです。
報道によれば、「文化創造国家の実現」、「『時持ち』増えて充実の暮らし」、「豊かな公・小さな官」が、日本の経済・社会の活力を保つ三本柱になるとのこと。
「人口減少を生産性の向上で補い、1%台後半の実質成長率を確保する」とか、「訪日旅行者が現在の年間600万人から4000万人に増加(6倍!)する」とか…一体どんな手段でそれを実現するのか、絵に描いた餅になるのではないかというような意見を口にする人も多いようです。
さて、 私はその中で特に「時持ち」という言葉に違和感を感じました。「高齢化が更に進み、健康で自立して生活できる年齢が現在の75歳から80歳に伸びる」ことと、「雇用形態の多様化を背景に働き方が変化し、個人が自分の意思で活動内容を選ぶ『可処分時間』が現在の21年弱から23年強に長期化」することで、時間に余裕を持ってすごす「時持ち社会」が到来するのだそうです。
お金に余裕がある人が「金持ち」だから、時間がたくさんある人は「時持ち」ということなのでしょうね。ただ、社会保障が急激にヨーロッパ諸国並に充実する訳はないですし、賃金は大幅にアップするが物価は上がらないということもないでしょうから、「時持ち」の経済的な裏づけはありません。「働く、学ぶ、遊ぶの選択肢が広がる」(日本21世紀ビジョン案)となれば、迷わず「働く」に邁進し、結局時持ちには「なれない」、「ならない」人が多いような気がするのです。
縁側で昼寝をする猫を見やり、「あ~猫の手も借りたい!!」と言いつつ、根本的には忙しくしていることを好む。そんな国民性を持つ日本に、本当に「時持ち」社会が到来するのでしょうか…。なんだか信じられない気がする「時不足」の私です。

 

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