折本ひとみの活動報告折本ひとみの活動報告

今週のひとこと Vol.154 「地球益」

もうすぐお正月を迎えるとはとても思えないような、過ごしやすい日が続いています。異常なほどの暖冬に、温暖化が確実に進行していることを実感します。
今年は、サンタのソリも進みが悪かったのではないでしょうか。
写真は、X’mas会でいただいたストラップ。コーヒーフレッシュの空き容器を利用して、近所の方が手作りされているのだそうです。名付けて「温暖化帽子!」。「帽子」と「防止」をかけて、地球環境保護を呼び掛ける小さな環境活動です。

この帽子が象徴するように、リサイクルやリユース、エコバックなど、市民・国民のなかに「環境保護」の意識が、徐々に浸透しはじめている一方で、地球規模の地球環境保護は、足踏み状態となっています。
先週18日、国連の気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が、地球温暖化対策の新たな枠組みを先送りしたまま閉会しました。

現行の京都議定書は、2012年で期限が切れるため、COP15は2013年以降の枠組みを決める場でした。つまり、この会議は、世界が力を合わせて、地球の温暖化防止を目指し、行動する体制を再構築するためのものであり、本来は、「京都」よりさらに効果的な「新議定書」が、この会議で採択されるはずだったのです。
ところが、先進国と発展途上国の溝を埋めることはできず、アフリカ、EUも、それぞれの思惑を背景にした主張に終始、深夜に及ぶ議論を経ても結論にいたらず、結局のところ、2012年末で期限切れとなる京都議定書の延長を決め、新たな枠組みづくりは、翌年のメキシコ会議へ先送りとなりました。
京都議定書の下では、中国は排出削減義務を負っておらず、米国は参加すらしていません。二酸化炭素の排出量が世界一になった中国と2位の米国とで、世界全体の二酸化炭素の4割強を排出しているのですから、ポスト京都の地球温暖化対策では、この両国がカギを握っていることは言うまでもありません。が、両国とも排出削減を主導するどころか、温室効果ガスの排出削減が義務付けられていない「コペンハーゲン合意」に参加するのみにとどまりました。
地球温暖化防止に積極的に取り組んできたEUもまた、築いてきた排出権市場を守るため、中国が率いる発展途上国側に、削減義務のない、京都議定書の延長に傾いたということです。

1997年、京都で開かれた第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)は、「国益」から「地球益」へ、新たな一歩を踏み出した会議として評価されています。
あれから12年、地球温暖化が目に見えるほど進行しているにもかかわらず、自国の事情や国益が優先された今回のCOP15。合意が一年遅れると、地球温暖化対策費として、世界は五千億ドル(約四十五兆円)の費用負担増を強いられるという試算もあります。
地球がなくなれば、当然ながら国も存続できません。国益は、地球益の上に成り立つという原則を思い起こし、次回のメキシコ会議では、地球温暖化防止に向けた、大きな二歩目を踏み出してほしいと、願ってやみません。

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