折本ひとみの活動報告折本ひとみの活動報告

今週のひとこと Vol.143 「12%と15%」

「12%」と「15%」。
前者は、消費税。後者は、温暖化ガス削減目標。
9日と10日の両日に、あわただしく政府が発表した数字です。

「消費税12%」。
この数字に驚いたのは私だけでしょうか。
これは、「経済財政改革の基本方針2009」(骨太の方針)の原案提示にあわせて試算されたものです。少子高齢化で社会保障費の増大が見込まれる中、財政健全化に向けた長期目標を達成するためには、2011年以降、消費税の引き上げが必要ということです。しかも、これまで囁かれてきた「10%増税論」に、いつの間にか2%が上乗せされています。

それでも、これまでの国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を11年度までに黒字化する政府目標は、19年度まで先送りせざるを得ないのだとか。その理由は、景気の落ち込みに伴う、大判振る舞いとも思える財政出動。08年の財政収支は、2度の予算補正後、38兆円もの赤字になる見通しだということです。


「削減目標15%」。
こちらは、やっと決まったという感の地球温室効果ガス削減目標値。
2020年の中間目標年度までに、日本が排出する温室効果化ガスを、2005年比で15%減とするとしたものです。4%増から25%減まで6段階の目標の中から、首相が悩みに悩んで(?)掬いあげた数字です。

この目標値をめぐっては各党各界の思惑が交錯し、「大幅な削減は非現実的」と主張する産業界がまとめた数字は、1990年比で4%増。多くの環境NGOなどが主張した数字は、25%減。国際社会で今後交渉の主導権を握るためにも、欧米諸国よりはやや厳しくしたいが、日本ばかりが不公平にならないように配慮したい、次回の目標値設定時に上積みできる余地も残したい…そんな思惑もあって、首相もぎりぎりの判断を迫られたようです。この「2005年比15%減」は、1990年比だと8%減。京都議定書の目標値6%減にわずか2%を足したに過ぎません。

本質はいったい何なのか。
何のために削減目標を設定しなければならないのか。
地球の危機を回避することではないのか、と問いただしたくなるような決定のしかたです。しかも、この削減目標には、達成するための対策をとった場合、国民一世帯あたり、年間76,000円の負担増になるという、降ってわいたような試算も加わりました。


唐突に出された12%にしても、考えあぐねた15%にしても、結局負担をするのは我々国民ということならば、納得のいく根拠を示してから、負担のお願いをするのが筋というものではないでしょうか。

そしてまた、こうした数値目標は、次世代により良い社会を、より良い地球環境を渡して行くために設定されるものにほかなりません。こうした負担に耐えた後、20年後、30年後、50年後の社会や地球は、今よりどう良くなるのか。それを示すのも、政府の責任だと思います。

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