折本ひとみの活動報告折本ひとみの活動報告

今週のひとこと Vol.140 「ワークシェアリング」



卒園式を明日に控えた保育園に、こどもたちの歓声が響いています。
今日は、卒園パーティ。
卒園児さんたちが、エプロン、マスク、三角巾をつけて、サンドイッチとサラダを作り、園児みんなに振舞って、最後の思い出を作る日です。

キュウリは輪切りに。レタスは良く洗った手でちぎってね。
りんごは、バラさん(1~2歳児)が食べやすいように小さくね。
マーガリンは、丁寧に塗らないと、パンが破れてしまいますよ。

そんな注意を神妙に聞いた後、いよいよサンドイッチ作りのスタートです。
班に別れ、こどもたちが互いに助け合いながら、それぞれの役割を果たしていきます。明確な達成目標を持ったこどもたちの多くは、実に活き活きと作業を進めていきますが、中には他のお友だちのようには、手早くできないこどももあり、飽きてしまって遊び始めるこどももいます。それでも、こどもは、そうした仲間を無視したり、見捨てたりすることなく、同じ仲間としてなんとか仕事に加わらせようと、懸命に教えたり、注意をしたりします。

こうした組織の心理が、小さなこどもたちの間に展開されるのは、実に興味深いことです。

欧米諸国で普及しているワークシェアリングを、日本にいかに導入していくかが、数年来の課題になっていますが、経済が落ち込む中、雇用を維持・創出し、失業率の拡大を抑制するために、その緊急性が増してきています。
しかし、欧米の勤労意識と日本の勤労意識には、文化的な格差があり、そのままそっくり「輸入」という訳にはいかないようです。

農耕民族の歴史は、「勤労」が喜びであり、尊い行為であるという文化を、日本に根付かせてきました。こどもたちの行動にみられるように、弱きを助け、はみ出す者も和をもって受け入れ、共に目標に向かい、「収穫」を分け与えるという姿が、少し前の日本企業には、あったように思えます。
もしかしたら、それは、欧米よりもっと古くからある「仕事の共有の仕方」なのかもしれません。

こどもたちの姿がそれを教えてくれているように思えます。

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