折本ひとみの活動報告折本ひとみの活動報告

今週のひとこと Vol.136 「ねじれ」

ハローワークの一階は、仕事をさがす人の求職エリア。二階は働いてくれる人を求める求人エリアです。
夕方5時半を過ぎても、一階の求人情報コーナーにはパソコンにむかっている人が何人もいます。今年は26日の今日が御用納めとなり、来年は5日から仕事始めとなるので、年内に仕事を見つけたいという必死の思いなのでしょう。
一方、二階はといえば、私が訪れた時も職員さんのみ。滞在した1時間以上のあいだも、訪れる人はなく、閑古鳥でした。

本日の厚生労働省が発表した2つの数字。
「3.9%」
「85,000人」

まず「3.9%」は11月の完全失業率。
「勤め先の都合」による失業者が増えたことなどから、10月より0.2%悪化。
11月の就業者数は、2007年11月に比べ42万人の減少となり、完全失業者数は10万人増加の256万人となりました。失業の理由では、「勤め先の都合」が6万人増加し、目立って増えています。また11月の有効求人倍率も、10カ月連続で悪化しているということです。

次に「85000人」。
この数字は、今年10月から来年3月までに職を失ったか、失うことが決まっている非正規労働者の数です。
前回11月の調査時点では約3万人だったものが、わずか3週間余りで2.8倍に急増したことになります。
期間満了後に契約が更新されない「雇い止め」や、契約期間が残っているのに契約が打ち切られる中途解除によって来年3月までに職を失うのは、派遣労働者が5万7,300人で全体の67.4%。期間従業員などの契約社員は1万5,737人、請負労働者は7,938人で、パートやアルバイトなども含めると計85,000人になります。このうち、年内に失職するのは5万2,634人。再就職先が見つかった人は、企業が動向を把握していた1万7,000人余のうちの1割強にとどまり、住む場所を失った人が少なくとも21,000人余に上ることもわかりました。
 

職のない、あるいは職を失うばかりか住む所までなくなる人が莫大な数いる一方で、医師や看護師、介護など福祉の現場で働くマンパワーの不足は深刻で、大きな社会問題となっています。

この大きなねじれは、人的資源、特に若年労働力の質の向上といったことに力を注いで来なかった付けも一因ではないでしょうか。
言い換えれば、次世代を担う子どもの教育に失敗したということです。
日本の社会は、戦後の高度成長期から、「少しでもてっとり早く、少しでも多くの富を手にしよう」と突っ走ってきました。楽をしてお金を稼げる方法を探して、それができた人を褒めたたえる。結果、天下りの横行や、ネットで株転がし、人を騙してまでもお金を稼ごうとする振り込め詐欺の蔓延にまで繋がっていると思うのです。

こうした状況を打開するためには、道徳観や価値観、そしてもっと具体的に労働観を確立させるための素質をはぐくむ教育を行う必要があります。
しかし、この人的資源の向上は、一朝一夕に計れるものではありません。

今回の失業者対策として、改善は難しいだろうといった見解が大勢ですが、補正予算による対応を政府は打ち出しています。すぐに打てる手を用意するのも大事ですが、同時に、長期的な展望に立った取組みにも早急に着手することが求められていると思います。

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