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今週のひとこと Vol.117 「猛暑日」


今年4月1日から、気象庁が天気予報に使用する用語に「猛暑日」という言葉が新たに加わりました。最高気温が35度を超える日をさす言葉です。気象庁では、これまで、最高気温が30度を超える日を「真夏日」と読んでいましたが、35度を超える日が年々増え、より的確に熱中症や農作物への注意を呼びかけるために「猛暑日」という言葉を採用したということです。
ちなみに、去年の夏、最高気温が35度を超えた日は、岐阜県多治見市で27日、熊本市で22日、大阪市で17日、東京の都心で3日あり、その回数は、この10年間で大幅に増えています。

地球の平均気温は、1906年から2005年までの100年間に0.74度上昇しました。2030年までは10年あたり0.2℃の割合で上昇すると予測されています。このまま、経済成長重視で化石エネルギー源に依存した社会が続けば、21世紀末には、更に、最大で6.4度上昇するといわれています。
特に気象変化の影響を受けやすい北極では、この100年間で、地球の平均気温の2倍の速さで気温が上昇し、 すでに10年間あたり2.7%の海氷が減少しています。2040年には、北極からほとんどの氷が消える可能性があるとも言われ、温度上昇による海水の膨張とあわせ、世界各地で海面が上昇する危険性が高まっています。

地球温暖化は、猛暑や渇水、台風の大型化などという形で、すでに私たちの生活に深く影響を与えるようになりました。今後更に、熱帯化が進むことにより、日本では見られなかった疫病の流行や、海面上昇による海岸線の減少など、深刻な影響が出るでしょう。

ですが、京都議定書で国際社会に約束した日本の温室効果ガス排出量削減目標、マイナス6%を実現するのは極めて厳しい状況になっています。2005年末の結果で、日本の温室効果ガス排出量は、基準年比7.8%増。メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、代替フロン等3ガスが減少したものの、二酸化炭素(CO2)排出量が大幅に増加(基準年比13.6%増)していることが原因です。二酸化炭素(CO2)の排出量を部門別にみると、業務その他部門(商業・サービス・事業所等)で44.6%、家庭部門で36.4%も増加しており、日本では一般的な感心がいまだ低いことが伺えます。

政府は、削減目標を達成するために排出権を購入する形で排出量の一部を埋め合わせようとしており、2006年度には二酸化炭素換算で638万トン122億円分を日本企業や中国、英国企業など計5社から買い取る契約を締結しています。更に、今年度は、407億円の購入費用を準備しているということです。 そうした資金を捻出すること、また、国民へのアナウンス効果を期待して、環境税が導入されるのも時間の問題と言われています。

このまま、一般の事業所、家庭からの排出量が減らなければ、環境税の導入も仕方のないことかもしれません。でも、安易に税の導入をする前に、もう一度真摯に国民に問いかけて欲しいのです。真剣にこどもたちの未来を、日本国民みんなで考えましょうと。
6月5日、世界環境デーに掲載された新聞広告には、阿部首相夫妻が家庭でできる地球温暖化防止の方法を全面広告でアピールしていました。それはそれでいいかもしれませんが、もはや、クールビズのシャツ姿で、のんきに照れ笑いをしている段階ではありません。もっと、真剣に、もっとまじめに、もっと危機感を持って、この地球がどう変わって行くのか、こどもたちにどんな未来が待っているのか、語り始める時期が来ていると思います。

最後に、世界環境デーに寄せられた、アナン国連事務総長メッセージを引用したいと思います。
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 今年の世界環境デーのテーマは、「私たちの地球,私たちの未来,救うのは今!」(Our Earth-Our Future-Just Save it!)です。これは、私達一人ひとりにとって、自分達の生命を維持しているこの惑星を大切に守る決意を新たにしようという緊急のアピールです。

 地球を救おうという主張は広く浸透するようにはなりましたが、私達が環境に対して未だに過大な要求を続けているという明らかな徴候が見られます。今日は、環境がそれ自体尊重されるべきで、単に私達の必要性を充足する手段として捉えられるべきではないことを想起する日です。それはまた、私達が環境を当然のものとして見なすべきでないことを認識する日でもあります。私達が環境を保護する強い決意を持たなければ、それは明日にも消え去ってしまうものなのです。

 私達は大体において、どの選択が正しいかを知っています。私達はまた、自分たちの利益のためにも、物事のやり方を変え、万人にとって持続可能な未来への道を歩む意志を持たねばなりません。これを達成するために、私達は、人間の富と経済発展が究極的に、地球の資源から派生するものであること、しかも、その地球は一つしかないことを理解しなければならないのです。

 私達はまた、自分たちが相互依存関係にあることを認め、水資源の枯渇、生物多様性の減少、生態系の混乱および気候変動が長期的には、どこに住んでいるかに関係なく、私達すべてに破滅的な結末をもたらす可能性があることを認識しなければなりません。すなわち、社会・経済問題の場合と同じく、責任と衡平性と連帯は、環境問題の解決にも不可欠な要素なのです。

 あらゆる人間の活動が地球に影響を及ぼす一方で、地球の状態も私達すべてに影響することを考えれば、毎日が世界環境デーとなるべきです。その時まで、国連は地球と将来の住人たちに対するその責任を厳粛に全うしていく所存です。

<今週のひとこVol.117 2007.6.9>

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