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「趣旨採択」に反対


9月議会最終日の今日、議案の採決とともに、請願の採決が行われました。

今定例会に市民から出されたのは、「子どもの目線に立った放射能汚染対策に関する請願」です。
採決の結果は、「趣旨採択」ということになりました。
私は、請願には賛成ですが、この「趣旨採択」には反対しました。

というのも、「趣旨採択」というと、一見「採択されたもの」ととられがちですが、実は限りなく不採択に近いものだからです。

では、「趣旨採択」とは、いったいどういった意味をもつものなのか、浦安市議会HPには議会用語の解説がありませんので、杉並区議会と江戸川区議会の解説を引用します。

[杉並区議会]
趣旨採択:請願(陳情)の願意については十分に理解できるが、財政事情等から当分の間は願意を実現することが困難な場合などに、便宜的に「趣旨には賛成である」という意味の議決をすることがあります。この場合の決定方法のことをいいます。

[江戸川区議会]
趣旨採択:請願、陳情の願意は妥当であるが、その実現性について、当分の間は不可能である場合、「趣旨には賛成である」という意味の議決をいいます。

上記の解説で解るように、「趣旨採択」とは、「お気持ちはわかりました」と、便宜的に議決するものなのです。

今回出された請願は、浦安で子育てをしている親御さんたちの切実な願いです。
浦安市議会がこれを、「趣旨採択」にすることは、この切実な市民の願いに対して非常に不誠実である、と私は思います。

福島原発事故から半年以上経った今も、放射能に関する記事が新聞に載らない日がありません。そんな中、子育て中の親御さんたちは、常に不安や心配を抱えています。

「人が健康を維持する上で、被曝量をどこまで抑えるべきなのか」。この問題に対して内閣府の食品安全委員会は、諮問から4カ月たった7月26日に、「自然からの放射線量を除き、生涯に受ける累積線量は100ミリ・シーベルトに抑えるべきだ」との答申案を厚生労働省に出しましたが、食品ごとの具体的な数値は示していません。その答申では、厚労省も正式な規制値を作るのは無理だとしています。
また、文部科学省からの「子どもの線量はどのように設定すべきか」の問いに、食品安全委員会からの回答は、「線量を特定できるデータがない」、「厚労省と連携しつつ、学校給食の安全確保に努めるのが望ましい」などと、厚生労働省、内閣府、文部科学省、と事実上のたらいまわしで、(食品に含まれる放射性物質の)正式な規制値が国の方で定まるめどがたっていないのが実状です。

このような状況を鑑みて、浦安市議会は、今定例会で国に意見書を出しました。
「福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性物質による環境汚染への対策を求める意見書」です。

しかし、いつ定まるかもしれない国の対応を待っているだけでは、浦安の子どもたちを守ることはできません。

被曝リスクを背負った子どもたちの将来に責任を持てる人は誰もいないわけですから、「あの時にこうしておけばよかった」、というようなことが決してあってはいけません。そのためにも、今できることを、今すぐに、最大限やっていくべきです。

近隣他市では、除染の独自基準を策定しているところ(市川、松戸、野田、成田、柏、いすみ)や、検討中のところ(佐倉、流山、我孫子、鎌ヶ谷、香取、栄など)があります。
また、杉並区、宇都宮、市川市など、学校給食食材の独自検査に乗り出したところもあります。
しかし、浦安市は、浦安の子どもたちを放射線被曝からどのように守ろうとしているのか、全く見えません。

ですから、ぜひともこの請願を、「趣旨はわかりました」で終わらせず、具体的にくみ取って対応するべきとの思いで、「趣旨採択」に反対しました。


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